人間とペットの共存、動物の地位向上を目指す にゃんわんプロジェクト

【北千住多頭飼い崩壊】ご報告6


2012年12月6日

12月5日、北千住多頭飼い崩壊現場に行ってまいりました。

今回は、お隣さんの屋根裏への出入り口封鎖と、お隣さんの屋根裏にいる猫たちの移動を実施しました。

私や北千住里親会の方では無理な作業等あり、にゃんわんをサポートして頂いている(有)カシワエアシステムの社長さんもご同行頂きました。

※作業に忙しくって、写真を撮り忘れてしまいました。ごめんなさい。

 

先ずはお隣の屋根裏に入り込んでいる猫たちの確認。

点検口から上がると、3匹の猫がいました。一匹はすぐ出て行きましたが、2匹が固まってしまって・・・棒で突っついても動かない。そこで社長が天井裏に上がり、30分におよぶ交渉(笑)が始まりました。2匹目はなんとか出てくれましたが、最後の1匹が部屋の隅っこに隠れてしまって出てきません。

社長が足場の不安定な狭い天井裏を移動し、説得にあたります。20分の交渉の結果なんとか侵入口から元の部屋に戻すことに成功しました。他の猫たちがいないことを確認し、出入りしている隙間を仮止めしようとライトで照らした瞬間、発見しました・・・最後に出て行った子の大きなおしりを・・・。隙間に挟まったようです・・・。

私が崩壊現場の屋根裏から引ぱり、社長がお隣の屋根裏から押し20分ほど格闘しましたが・・・本人(猫)は出てくる気がまったく無いようで・・・。周りには太い釘がとび出しているの無理に引き出すこともできず、固まってしまいました。

そこで、里親会の代表の方の登場!足場も悪いのに、ひょいひょいと上まで上がり数分で猫の確保に成功!流石です。

約2時間の格闘で社長の作業服は、ゴミと埃と糞まみれ・・・猫アレルギーを持っている社長、鼻水と涙でぐちゃぐちゃになりながらも頑張ってくれました。

 

用意して行った金網を固定し、その日の作業は終了。お疲れさまでした。

 

これでお隣さんへ侵入することは無いでしょう。しばらく様子を見ながら問題が無いか判断します。

 

里親会の代表、カシワエアシステムの社長、ありがとうございました。

 

北千住多頭飼い崩壊現場では、風邪をひいてしまった子が大勢います。薬や栄養をつけさせるためのA/D缶の購入などにまだまだ費用がかかります。皆様のご支援、よろしくお願いします。

北千住多頭飼い崩壊ホームページ(寄付の受け付けもこちらでおこなっております)。

 

【北千住多頭飼い崩壊】ご報告5


2012年11月28日

北千住多頭飼い崩壊の猫たちへのご支援ありがとうございます。

北千住多頭飼い崩壊

 

11月27日、崩壊現場、お隣の屋根裏、屋上の調査に行ってまいりました。

まずはお隣の屋根裏にあった子猫の亡骸の確保をしました。ほとんど骨だけになっていましたが、茶虎の子猫だったようです。子猫にはあまりにも過酷な環境だったに違いありません。無責任な飼い主に殺されたも同然です。

屋根裏はそんなに汚されてはいませんでした。一時的な避難場所になっているようです。

崩壊現場との間の壁も破られていないようで、侵入経路は端にある隙間だけのようです。こちらの屋根裏に逃げ込んでいる猫たちを確保し、隙間を塞ぐ予定です。

 

次は屋上の現状確認。崩壊現場の階段はこれまた崩壊しかけているので、お隣の階段から上がりました。

この地区は、昔ながらの建物が密集している地域なので、隣との壁の隙間が十数センチしかありません。猫たちにとっては格好の遊び場であり危険の少ない生活の場でもあるようです。

屋根の上には干からびた糞があり、数匹の猫たちがひなたぼっこをしていました。

彼らは崩壊現場の子なのか、野良の子なのか、まったく分かりません。崩壊現場の子達は、少しずつですがトイレの使い方が上手になってきました。彼らであれば少しずつ糞害も減ってはくると思うのですが、野良の子だったら何か対策が必要です。

 

さて次は、以前教えて頂いたプレハブ小屋の確認です。

崩壊現場の真上にあるこのプレハブ、四畳半程度の大きさですが・・・こちらも崩壊寸前。

北千住多頭飼い崩壊

屋根の一部がなくなって、青空が見えています。

もちろん、猫たちのたまり場になっています。

床には朽ちたマットと大量の糞が散乱。ここは、床が腐れているので素人には危険です。大家さんにやってもらうしかありません。

 

一通りお隣の屋根裏と屋上を確認し、崩壊現場に戻りました。

まだクレゾールのきつい臭いは残っていますが、散布された日よりはかなり良くなっています。ボランティアさんのお力で掃除も進んでおり、きつかった糞尿の臭いもかなり無くなってきています。ボランティアの皆様の懸命な働きに感謝いたします。

お隣りへの侵入経路を再度確認すると、7cm×20cm程度の隙間がありました。猫たちはこんな狭い所を簡単に通れるのですよね。金網とウレタンフォームで塞ぐ予定です。

他に侵入経路が無いか、別の部屋を調査していた時・・・「みゃ~みゃ~」と子猫の声が・・・。子猫はこの現場から8匹全て保護したつもりだったのでびっくりしましたが、声のする付近を探してみると1匹いました。

北千住多頭飼い崩壊

母親にしっかりと抱かれ、おっぱいにしがみつく子猫を発見。押し入れに入れた家電ゴミの上に置いていたダンボールの上にいました。最初は別の避妊手術をおこなった白ネコが抱いていたのでびっくりしましたが、こちらがお母さんで2匹で育てているようです。幸いなことに元気よく鳴いているので夕方に北千住里親会の方にも見て頂き、保護するタイミングを決めることにしました。

こんな場所で生れすくすく育っている姿、子供を一所懸命に守ろうとする母猫を見て涙がでてきました。本当によかった。

 

北千住の現場ではまだまだ皆様のご支援を必要としています。

北千住多頭飼い崩壊のホームページはこちら(寄付のお願いもこちらでしています。)

皆様のお力をお貸しください。お願いします。

【北千住多頭飼い崩壊】ご報告4


2012年11月26日

北千住多頭飼い崩壊の猫たちへのご支援、本当にありがとうございます。

皆様のご厚意は、必ずこの子達に届けます。

 

にゃんわんプロジェクトの公式Facebookではすでにご報告させて頂きましたが、崩壊現場が大変なことになってしまいました。

前回、ボランティアの皆様のお力により、現場の環境はかなり良くなっていました。ゴミで見えなかった床が出てきたり、生後一カ月程の子猫たち6匹をゴミの中から救出できたりと、見えていなかった未来が少し見えてくるようになってきていました。

北千住多頭飼い崩壊

北千住里親会の皆様、ボランティアの皆様、サポーターの皆様、たくさんの方々のご尽力・ご協力でここまで来ることができたのに・・・。

 

ボランティアの方々にお掃除をして頂いた次の日18日夕方、北千住里親会の代表の方から電話を頂きました。

「部屋の中に大量のクレゾールがまかれ、ドアが開放されて猫たちが逃げ出してしまった」と・・・。

頭が真っ白になって、涙が止まりませんでした。

 

その後、北千住里親会の方が近所に聞き込みをされ、誰が散布したのか分かりました。その部屋の貸し主でした。

急遽、夜の8時から貸し主、北千住里親会の代表、私、それと隣の大家さんで話し合いをすることにしました。

崩壊現場は要するに「また貸し」の状態。大家→貸し主→ねこ達の飼い主。貸し主がこの崩壊現場の状態を大家に知られたくないと、猫たちを追い出す方法を薬局に相談したそうです。そこで勧められたのが「クレゾール石鹸液」でした。

通常は数十倍から数百倍に薄めて使用する物なのに、500mlの原液を全てまいてしまいました。

北千住多頭飼い崩壊

部屋に入っただけで、全身クレゾールの臭いがこびりつきます。建物の周囲半径100mはクレゾールの悪臭が漂って、最悪の状況です。

怒鳴りたい気持ちをぐっと抑え、なんとか合意することができました。

里親会が保護活動をおこなっているので、邪魔はしないこと。クレゾール等の薬品は二度とまかないこと。お隣の屋根裏に入っている猫たちを保護し、入り込まない措置をすること。近所の屋上での糞尿被害の調査をすること。保護活動には時間が必要なことを理解すること。

主に上記の事をお約束頂きました。

すでに半分以上の猫たちの手術を終えているのですが、まだまだ時間がかかりそうです。

 

いつもお願いばかりで申し訳ございませんが、ご支援よろしくお願いします。

北千住多頭飼い崩壊ホームページはこちら(寄付のお願いもこちらでしています)。

よろしくお願い申し上げます。

 

ご支援のお願い


2012年11月1日

猫の多頭飼い崩壊が、東京都足立区で発生してしまいました。

最初は2匹のメス猫を飼っていてそうですが、今では確認できるだけでも30匹以上になってしまいました。しかも、その中の7~8匹のメス猫が既に妊娠しており、早急な対応が必要です。

これは全て飼い主の責任です。ですが、この猫たちに罪はありません。にゃんわんプロジェクトも北千住里親会のボランティアの方々と、この子たちを救うために頑張っておりますが、資金がまったく足りません。

お願いです。この子たちを救うために、皆様のご支援お願い致します。

臨時ホームページを開設しました(支援もこちらで受け付けております)。

北千住多頭飼い崩壊

 

 

崩壊現場の状況

2012年10月30日午後、北千住里親会の方と現場を確認に行く。

その場所は、昭和の雰囲気漂う街の一角。車も入れないほど細い路地に面した所にある。

玄関を開けると、外の世界とは別世界。マーキング臭・糞尿の強烈な臭い・何かの腐敗臭・・・むせるほどの悪臭が漂う。

部屋のある2階へ階段を上がると、階段の天井が落ち数匹の猫たちが顔を出しこちらを見ている。天井の穴は、上から何かが落ちたようだ。

北千住多頭飼い崩壊

階段を上がるとそこは6畳ほどのキッチンダイニングになっており、昔ながらの日本のアパートといった感じの作りになっているが、目を疑うような光景が広がっていた・・・。

人間の腰の高さまで積み上げられたダンボールとゴミの山。床には糞尿まみれのダンボール・新聞紙・ゴミが大量に。そのゴミの山に埋もれるように置いてあるテーブルと椅子で丸くなる猫たち。

北千住多頭飼い崩壊

汚れた床を避け、少しでもきれいな場所にいたいのかまったく動こうとしない。

テーブルの上には赤色と水色の洗面器が二つ・・・水とドライフード用の入れ物。赤い洗面器には粒の大きなドライフードが山盛りにされており、猫たちはこれだけをずっと食べて生きてきたらしい。

北千住多頭飼い崩壊

 キッチンは天井が崩壊していた。残った梁が猫たちの遊び場であり、生活の場でもある。数枚の天井板が残ってはいるものの、無数のシミの跡がある。排泄した跡だろうが、今にも朽ちてしまいそう。

天井裏の柱や梁には飛び出した釘、電気の配線・・・そこをねぐらにするにはあまりにも危険な場所。

北千住多頭飼い崩壊

キッチンの床は見えない・・・ここにも散らばる大量のゴミ、生活用品、排泄物。臭いを消そうとしたのか、消臭剤のボトルが散らばる・・・この状況では大量の消臭剤も無意味だったに違いない。

 北千住多頭飼い崩壊

 「ミャ~」

ん?子猫の声がする!よく見ると、テーブルの下のゴミの中から子猫が顔をだしている。まだ小さく、生後一カ月程だと思われるが・・・体が細すぎる。ドライフードのみの食事、ゴミの山・・・子猫には辛すぎる環境だったのだろう。

北千住里親会の方とも相談し、保護することにする。テーブル付近を探した結果、2匹の子猫を発見し保護。

一度現場を離れ近所のボランティアの方のお宅に子猫たちと向かう。突然の依頼にもかかわらず、預かって頂けることになった。

 

現場に戻り、現状の確認を続ける。キッチン横の和室も大量のゴミ、家具家電、ダンボール、新聞紙、糞尿で床がほとんど見えない。

北千住里親会の方

キッチンよりも酷い。畳の上に敷いてある厚手のカーペットには、大量のおしっこがしみこみドロドロの状態。散乱するゴミの山の上には大量の糞が・・・。

そこにあったであろう家具は倒れ、その上に天井板が崩落している。

北千住多頭飼い崩壊

押し入れだけは崩落せずに残っており、猫の寝床になっている。そこから覗いている無邪気な顔に心が痛くなる。

北千住多頭飼い崩壊

たった二つの部屋で起きていると思われていたこの悲劇。

実は、すでにここだけの悲劇だけではなくなっていた。

天井裏に外につながる穴があるらしく、外猫・家猫が入れ替わり立ち替わり食事にやってくる。当然、近所の数か所にコロニーを作り、核家族化し子供を育てていた。

北千住多頭飼い崩壊

崩壊現場から30mくらい離れた民家の屋根裏の通気口から、子猫が顔を出してこちらを見ている。3階分の高さの通気口には足場も無く、かなり危険な状態。この子たちは、隣の外階段から板を渡し外に出やすくすることになった。

 

飼い主は猫の特性、飼い方を知らなかったようだ。何度も怒鳴りそうになったが、まずは猫たちを助けることが先決。

猫たちの状況が確認できたので、現場を離れることにした。

 

一匹の猫は一年後、20匹にもそれ以上にもなると言われている。そのことだけはしっかりと覚えていて欲しい。