人間とペットの共存、動物の地位向上を目指す にゃんわんプロジェクト

ご支援のお願い


2012年11月1日

猫の多頭飼い崩壊が、東京都足立区で発生してしまいました。

最初は2匹のメス猫を飼っていてそうですが、今では確認できるだけでも30匹以上になってしまいました。しかも、その中の7~8匹のメス猫が既に妊娠しており、早急な対応が必要です。

これは全て飼い主の責任です。ですが、この猫たちに罪はありません。にゃんわんプロジェクトも北千住里親会のボランティアの方々と、この子たちを救うために頑張っておりますが、資金がまったく足りません。

お願いです。この子たちを救うために、皆様のご支援お願い致します。

臨時ホームページを開設しました(支援もこちらで受け付けております)。

北千住多頭飼い崩壊

 

 

崩壊現場の状況

2012年10月30日午後、北千住里親会の方と現場を確認に行く。

その場所は、昭和の雰囲気漂う街の一角。車も入れないほど細い路地に面した所にある。

玄関を開けると、外の世界とは別世界。マーキング臭・糞尿の強烈な臭い・何かの腐敗臭・・・むせるほどの悪臭が漂う。

部屋のある2階へ階段を上がると、階段の天井が落ち数匹の猫たちが顔を出しこちらを見ている。天井の穴は、上から何かが落ちたようだ。

北千住多頭飼い崩壊

階段を上がるとそこは6畳ほどのキッチンダイニングになっており、昔ながらの日本のアパートといった感じの作りになっているが、目を疑うような光景が広がっていた・・・。

人間の腰の高さまで積み上げられたダンボールとゴミの山。床には糞尿まみれのダンボール・新聞紙・ゴミが大量に。そのゴミの山に埋もれるように置いてあるテーブルと椅子で丸くなる猫たち。

北千住多頭飼い崩壊

汚れた床を避け、少しでもきれいな場所にいたいのかまったく動こうとしない。

テーブルの上には赤色と水色の洗面器が二つ・・・水とドライフード用の入れ物。赤い洗面器には粒の大きなドライフードが山盛りにされており、猫たちはこれだけをずっと食べて生きてきたらしい。

北千住多頭飼い崩壊

 キッチンは天井が崩壊していた。残った梁が猫たちの遊び場であり、生活の場でもある。数枚の天井板が残ってはいるものの、無数のシミの跡がある。排泄した跡だろうが、今にも朽ちてしまいそう。

天井裏の柱や梁には飛び出した釘、電気の配線・・・そこをねぐらにするにはあまりにも危険な場所。

北千住多頭飼い崩壊

キッチンの床は見えない・・・ここにも散らばる大量のゴミ、生活用品、排泄物。臭いを消そうとしたのか、消臭剤のボトルが散らばる・・・この状況では大量の消臭剤も無意味だったに違いない。

 北千住多頭飼い崩壊

 「ミャ~」

ん?子猫の声がする!よく見ると、テーブルの下のゴミの中から子猫が顔をだしている。まだ小さく、生後一カ月程だと思われるが・・・体が細すぎる。ドライフードのみの食事、ゴミの山・・・子猫には辛すぎる環境だったのだろう。

北千住里親会の方とも相談し、保護することにする。テーブル付近を探した結果、2匹の子猫を発見し保護。

一度現場を離れ近所のボランティアの方のお宅に子猫たちと向かう。突然の依頼にもかかわらず、預かって頂けることになった。

 

現場に戻り、現状の確認を続ける。キッチン横の和室も大量のゴミ、家具家電、ダンボール、新聞紙、糞尿で床がほとんど見えない。

北千住里親会の方

キッチンよりも酷い。畳の上に敷いてある厚手のカーペットには、大量のおしっこがしみこみドロドロの状態。散乱するゴミの山の上には大量の糞が・・・。

そこにあったであろう家具は倒れ、その上に天井板が崩落している。

北千住多頭飼い崩壊

押し入れだけは崩落せずに残っており、猫の寝床になっている。そこから覗いている無邪気な顔に心が痛くなる。

北千住多頭飼い崩壊

たった二つの部屋で起きていると思われていたこの悲劇。

実は、すでにここだけの悲劇だけではなくなっていた。

天井裏に外につながる穴があるらしく、外猫・家猫が入れ替わり立ち替わり食事にやってくる。当然、近所の数か所にコロニーを作り、核家族化し子供を育てていた。

北千住多頭飼い崩壊

崩壊現場から30mくらい離れた民家の屋根裏の通気口から、子猫が顔を出してこちらを見ている。3階分の高さの通気口には足場も無く、かなり危険な状態。この子たちは、隣の外階段から板を渡し外に出やすくすることになった。

 

飼い主は猫の特性、飼い方を知らなかったようだ。何度も怒鳴りそうになったが、まずは猫たちを助けることが先決。

猫たちの状況が確認できたので、現場を離れることにした。

 

一匹の猫は一年後、20匹にもそれ以上にもなると言われている。そのことだけはしっかりと覚えていて欲しい。